2026.10.04
第12話 「ノンアスベストのスレート瓦について解説してみた。」
営業マンの進藤です。約2年ぶりに投稿します。決してサボっていたわけではありません💦月日が流れるのは早いもので、今年の12月で入社して10年が経とうとしています。ほんと、あっちゅ~まですね。今年は我々塗装業界では大変な騒ぎがありました。ナフサの供給不足によりシンナーや塗料の流通に制限が掛かったり、材料価格の高騰など、建築業界全体に大打撃を与えました。未だに塗料メーカーの出荷制限があったり、通常と比べて納期が掛かったりと、まだまだ尾を引く状況です。また、いつものように前置きが長くなりましたが・・・。今回は「ノンアスベストのスレート瓦」について解説していこうと思います。話題のピークは過ぎたとはいえ、現地調査に行くとまだまだ出てくるこの屋根材。ここ数年、弊社でも屋根のカバー工法を行うお客様が増えている状況です。判断を誤るとお客様にとってかなりの損失になります。簡潔に特徴をまとめましたので、是非参考にしてみてください。
【危険な屋根材3選】パミール・コロニアルNEO・レサスの特徴と劣化症状まとめ
はじめに、なぜこの3つの屋根材に注意が必要なのか?1990年代後半から2000年代初頭にかけて製造された「ノンアスベスト(無石綿)スレート屋根材」の中で、出荷量が多いうえに不具合やトラブルの発生率が高いのが「パミール」「コロニアルNEO」「レサス」の3つです。弊社でカバー工法をされたお客様のすべてがこの屋根材に該当しています。これらはアスベスト規制に伴い急遽開発されたため、耐久性の検証が不十分なまま流通してしまいました。築10〜15年を過ぎると著しい劣化が発生し、「一般的な屋根塗装によるメンテナンスができない」という大きな共通点があります。
1. ニチハ「パミール」(製造期間:1996年〜2004年頃)
ノンアスベストスレート問題の中でも知名度が高く、被害事例もかなり多い屋根材です。
・主な劣化症状:層状剥離(ミルフィーユ現象)


瓦の先端や側面が、パイ生地やミルフィーユのように何層にも重なってめくれ上がり、ボロボロと剥がれ落ちます。手で触るだけで簡単に崩れてしまうほど脆くなります。
2. クボタ(現ケイミュー)「コロニアルNEO」(製造期間:2001年〜2008年頃)
日本の戸建て住宅で非常に高いシェアを誇ったため、恐らく現在全国で最もトラブル相談が多い屋根材です。
・主な劣化症状:無数のヒビ割れ・角欠け・滑落


屋根全体に網の目のような細かいヒビ割れが発生し、最終的に瓦のフチや角が割れて脱落します。パミールのようなめくれ上がり(層状剥離)は起きにくいですが、脆さによる割れが極めて顕著です。
・危険性
大きく割れた破片が台風や強風で一気に飛散したり、滑り落ちたりして大変危険です。
3. 松下電工(現ケイミュー)「レサス」(製造期間:1999年〜2006年頃)
旧松下電工が販売していたノンアスベストスレートで、コロニアルNEOと並び衝撃に対する脆さが問題となっています。
・主な劣化症状:広範囲に広がる直線的な割れ・脱落

施工時の釘打ちの負荷や、経年による伸縮運動に耐えられず、瓦の縦方向や横方向に大きな亀裂が入ります。一度割れが入ると一気に破損が進行し、大きな破片となって滑落します。
・危険性
点検などで人が屋根の上を歩くだけで「バキッ」と簡単に割れてしまうほど強度が低く、点検自体にも注意が必要です。
【※まとめ※】これらの屋根材に「屋根塗装」は厳禁です!
上記3つの屋根材(パミール・コロニアルNEO・レサス)で劣化が進行している場合、「塗装するリフォームは絶対に避けてください。」理由については以下の通りです。
1.「塗装しても内側から崩壊する」
基材(瓦自体)の強度が失われているため、塗料を塗っても塗膜と一緒に瓦ごと剥がれ落ちてしまいます。
2.「作業中にさらに破損して状況を悪化させてしまう」
職人が屋根の上に乗った重みだけで瓦が次々と割れてしまい、状態をかえって悪化させます。
【 推奨される適切な工事方法 】
・カバー工法(重ね葺き):既存の屋根の上に新しい金属屋根(ガルバリウム鋼板など)を被せる工事です。既存屋根の撤去費用と産廃処分費を抑えられるため人気です。

・葺き替え(ふきかえ):古い屋根材を完全に撤去し、新しい屋根材に葺き替える工事。既存屋根材の撤去費用と産廃処分費などの問題があり、コストが掛かるためあまり現実的ではありません。
「もしかしてウチの屋根も?どの種類の屋根材かわからなくて不安。」「屋根が割れているけど、他社から塗装工事を提案された。」という方は、お気軽に当社にご相談ください。知識と経験豊富なスタッフが、適切に状態を判定いたします。最後までご覧いただき、ありがとうございました。